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過渡現象の攻略(1) - KK(管理人) URL
2013/09/24 (Tue) 22:40:49
少し具体的に2種1次の過渡現象について。
■勉強する順番
最初は、最も基礎的な問題、すなわちR-L直列の回路について始めるとよいと思います。
①R-L直列回路
②R-C直列回路
③RとL+C、あるいはR+Cの並列回路
④R-L-Cの回路
という順番で難しくなります。(①と②はほぼ同じですが)
最初は、①でさえ分からないという人も普通にいると思います。私もそうでした。
とりあえず、①~③のパターンを過去問でやってみて、共通する解き方が見えてくるまで何度も
やってみて下さい。そのうち、「あー、なんかこのへんの知識が必要なのかな?」的な感じが
見えてくると思います。
■解き方の種類
参考書によって、微分方程式を変数分離で解く方法と、ラプラス変換を駆使して解く方法が
分かれていたり混在していたりしますが、基本的に2種の過渡現象は、全てラプラス変換で
解くやり方をオススメします。
前にも書きましたが、自動制御で役に立つからです。
多くの参考書には、とにかく公式として必要のないものまで載っていますが、過渡現象を解く
際に必要なものはそのうちの一部分に過ぎません。
いずれ、どれが必要なのかをリスト化しようと思っています。
■3種が基本
最初は、簡単なパターンを勉強しつつ、3種の過渡現象の問題を100%解けるように練習する
ことからやってみましょう。3種の問題ができないうちは2種は無理です。
過渡現象のイメージ、時間的な変化の様子を覚えることが大事です。
多くの参考書には、この大事な部分があまり記載されていないように思いますが、できれば
ここで、その大事な部分について紹介したいと思っています。
■微積分は公式で
過渡現象の問題=微分方程式を解く作業、です。必然的に微積分の計算になります。
しかし、微積分の数学的な意味を厳密に理解する必要はありません。回路のパターンに応じた
解き方を覚えることが重要です。ただ、微分記号(di/dtなど)や積分記号の意味は
理解しなければなりません。電気数学の本で、初心者でもわりと理解しやすいのは、有名な
「電験第2種数学入門帖」ですが、私もこの本はお勧めしたいと思います。
「完全マスター電気数学」などはダメですね。
今の時代は、ネットで分かりやすく微積分について説明しているHPなどもありますので、
そちらを探すのもリーズナブルな勉強のひとつになると思います。
文章だけではあまり伝えられないですが、とりあえずはこんな感じです。
見慣れない数式(微分・積分の表記)を恐れずに、取り組んでみて下さい。(^-^)